2019.01

株式会社甲府大一実業 松本紙器工場 様

パッケージ印刷の品質基準のさらなる向上を目指し、PDC-SRを導入

  • 窪田 明
    取締役工場長
    窪田 明 氏
  • 大野 重徳
    製造部製造課印刷機長
    大野 重徳 氏

パッケージ印刷に求められる品質は年々高まっている

レンゴーグループ中部地方において、A段枚葉合紙を中心に生産を担っているのが、㈱甲府大一実業 松本紙器工場だ。
「当工場の特長は、A段枚葉合紙が可能なことです。四六全判では入り切らない2ピースグルアーが必要な案件は、別々に四六全判の中に印刷した後、それをつなぎ合わせています。一方、1ピースの案件は、レンゴーグループの他工場のA倍印刷機で刷り、それを当工場でA段枚葉合紙して打ち抜き、グルアーまでかけています。B段を手掛けている工場は多いですが、A段まで対応できるのは、日本でも数が少ないと自負しています」 と、窪田取締役工場長。
A段枚葉合紙は、医薬品・化粧品のパッケージとしてのニーズが高く、求められる品質は年々高まっている。
「ピンホールはもちろん、色や濃淡のぶれなど、品質への要望が非常に厳しいです。商業印刷と異なり、パッケージ印刷では第1面と第4面が組み立てで合わさるものが多く、境目の 『差』が目立ちやすいということもあります」

PDC-SRの導入で「感覚管理」から「数値管理」へ

品質を高める対策として、松本紙器工場はレトロフィットにより、5年前にリスロンS44(四六全判オフセット枚葉印刷機)を油性からH -UVにし、排紙時などに生じるキズ・コスレの対策を進めた。また、2015年にはインライン検査装置も取り付けるなど、検品の精度を高めている。そして、2018年3月、分光式色調管理装置PDC -SRの導入を行った。
「PDC-SRは、色のぶれ、特色の濃淡のぶれを防ぐ目的で導入しました。これまではハンディータイプの分光濃度計があるだけで、経験のあるオペレーターの目視に頼る部分が大きかった。当工場では、定番商品だけでも1日に4万ケースほど生産しています。同商品で仕様替えが数種類あり、4面付けなので、1日に1万通しで必ずどれかの種類を刷っています。目視も変わらず必要ですが、それが数値によって保証されることで、オペレーターの負荷を減らす効果が出ています」
さらに、PDC-SRの導入によって、現場にどのような変化があったのか。窪田工場長は 「まず、立ち上げて濃度を測ると、自動的に印刷機へフィードバックされます。従来は、オペレーターがツボキーを手で調整していたのが、機械が自動的にやってくれるようになり、効率化につながっています。また、品質を感覚ではなく、数値で管理できるようになり、特にリピートなどで準備時間が短縮できています」 と効果を語る。

数値管理で安定した生産工程を構築

松本紙器工場では、基準濃度の上下0. 075以内を目標に品質を管理している。「従来はハンディーの濃度計で、手間がかかっていました。PDC-SRは、すぐにグラフが出るので、上下の幅を狭めていく道筋が可視化できる状況になっています。数値化することで、機械のコンディションの微妙な変化にも気付くことができるようになり、すぐにその原因を解明するようにしています。問題になる前に対処できるようになったのも、PDC-SR導入のメリットだと感じています」
窪田工場長は 「これまで以上に高い目標を達成していくためには、日ごろからのメンテナンスが、さらに重要になっていくと思っています」 と語る。
PDC-SRのさらなる活用について、 「今後は、PDC-SRをうまく活用して、より品質を安定化し、段取りや準備時間を短くしていくことで、仕事量を増やしていきたいと思います。また、KPMで学んだことを生かして、予防保全にも心掛けます。ゆくゆくは、工場のスペースを拡大し、抜いた後に手作業で行っている 『むしり』 なども、機械で自動化したいと考えています」 と、窪田工場長は将来を見据えている。

PDC-SRの導入効果について、現場で実際に使う大野機長は「微妙な色ぶれも数値で分かるので、オペレーター間で共有できます。また、立ち合い時には色の微妙な差異を、数値でお客様にPDC-SR 提示することで、より納得していただけます」

株式会社甲府大一実業 松本紙器工場

松本紙器工場 : 長野県松本市島内5540-1
TEL :0263-47-3427

トップへ戻る